ご冥福を。

大女優が亡くなられた。
僕はこの女優さんはコメディアンだと思ってた。
なにせドリフ世代の僕は、ドリフのコントで、
いかりや長助との夫婦のコントの印象が強い。
だから女優さんだと知ったのは大人になってからだ。
自分も舞台に立つようになり、この女優の凄さを知る。
先ずは振り幅の大きさだ。
シリアスな演技からコントと大きな振り子に驚く。
これは憧れる演技力だ。
そして「放浪記」という代表作があること。
遅咲きの女優さんだった。
売れたのは40歳を過ぎてから。
あの菊田一夫に「お前は一生脇役」と印を押され、
それでも絶え続けた。
そしてコツコツと役者として磨き続けたのである。
密かな自信は「あいつより上手いのに何故売れぬ」
と自分に檄を飛ばし、やがて確信へと変わる。
頑張る者には必ず褒美が来る。
菊田一夫から「放浪記」という作品を送られる。
これが当たりに当たったのだ。

さて大女優が亡くなった日に総理が解散を宣言した。
こちらは某コメディアンに似た総理大臣は、
自分がジャンプしても誰も飛んでくれなかった。
最後に帽子を「クルリンパ」と被り直すのかと思いきや、
真面目に地面に叩きつけてしまった。
全くの国民不在の政治の世界だ。

時の総理Nは知っているだろうか?
「放浪記」の主人公は林芙美子という小説家だ。
この林芙美子が言った有名な詩がある。
この詩は僕が子どもの頃にお土産でもらった
ハンカチに書いてあった詩だ。
子ども心にも奥深さを感じた。
そして意味も分からず、何気なく口ずさみ覚えてしまった。
その詩が林芙美子が読んだのを知ったのは大人になってからだ。
奇しくもこのような日に解散を宣言した総理。
その総理に、、いや民なんとか党に送ろう
林芙美子の詩。





「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」を。