夢の後

mabikitei2012-11-08

未納になっていた保険料を払いに区役所に行った。
ホンの一ヶ月分だったが、すっかり忘れていた。
区役所からは毎月振込用紙が送られて来ていたのだが、
とうとうそれすらなくなり「呼び出し」の手紙が
届きようになっていた。
いつまでも未納でいるわけにもいかないので、
区役所に払いに行く。
N市の市役所は威厳がありとても立派だ。
建物自体はなかなかのデザインのため、よく映画のロケに
も使用される。
ところが区役所は別。
N市の中で立派な区役所はN区とN区だけではないだろうか。
後はもうボロボロの建物だ。
やはり私達が住んでいるM区の区役所も老朽化が進んでいる。
暗い内部の建物は昼間でも明かるくない。
コンクリートむき出しの内部は冷たさを感じる。
地下に食堂があるのだが、何かが住んでいそうなくらい
ヒンヤリとした湿気に包まれている。
役所はそれぞれの町のシンボルだ。
そのシンボルがボロボロでは寂しい限りだ。
かと言っても税収入も乏しいから、建て替える事なんて
出来ないだろう。
私のように〜会計は別だろうけど〜滞納する輩も多い。
何とか人口を増やして税収入を増やすしかないのか?
しかし町のあちこちに空き店舗が目立つようになってきた。
不景気はまだまだ続くようだ。
そんな町中にあるK社の地下鉄の駅。
この周辺も本当に寂れている。
地下鉄の高架下にあるお店の側面に、
愛知万博で飾られていて、その後バラ売りされた物がある。
一時、この近辺で話題になったのだ。
が、ひょっとしたら取り外されているかもと思い、
区役所に行ったついでに見に行ってみた。
良かった。
まだまだ残っていた。
あの万博は何だったのだろうか?
夢の後が刻まれた壁は夕日に照らされてひっそりと
佇んでいた。