ヴァイオリン弾き。

取材のロケに出かけて来ました。
今回のロケは「オーケストラ」の紹介です。
吹奏楽団の取材だったので、デレクターさんとの話の中で
楽器を弾けないかと前もって言われました。
だが小生、楽器など全く弾けません。
しかしなぜか家にクラシックギターとヴァイオリンがあります。
ヴァイオリンは10年前に買った中国製の安物です。
その時に勤めていた音楽事務所に触発され、
買ってしまった代物で今では埃が被っています。
でもそれでも音は出ます。
しかも「ギィーギィー」と音が出ます。
中国製だから(?)
安物だから(?)
以前、小生が頑張って調律をしていたら
突然に裏面がバリバリと音をたてて割れました(苦笑)
今ではボンドでくっつけてあります。
そんなヴァイオリンです!
大体ヴァイオリンなんて難しくて小生に弾けるはずがない!
〜すいません、買っておきながらこの調子です(笑)〜
しかし持ってるだけで感動され、音が出るだけでも感動されました。
「まあ〜ギィーギィーでいいなら弾きましょうか?」となり
冒頭のオープニングで、ものの見事に下手くそな腕前を披露しましたよ。
まあ〜来週の本番を見てのお楽しみですなあ。


 さて帰り際に家の電球を買うために家電屋さんに寄りました。
求めていた電球を手にレジに向かうと、見覚えのある女性が、レジに立っています。
昔々、見た覚えが、、、でも、良く似た人かも知れない。
そう思いながら「これを下さい」と言うと、その女性から
「芝居は辞めたのですか?」と言われて「やっぱり!」となりました。
その人は今から20年前に劇団の養成所で芝居をならっていた女性でした。
それから20年後に家電屋さんでレジを挟んで再会するとは、、、。
 劇団の養成所を卒業した人は小生を含めて何百人といますが、
街中で偶然に会う確立は皆無でした。
それがこんな近場でと言うくらい家の側の家電屋さんでの再会。
人の人生はわからないもの。
どこで何が待っていて、どうなるのか?
生きてみなければわからない。

 残念ながら屋根の上でヴァイオリンは弾けません。
 本日、会館の入口の前でヴァイオリンを弾いた小生。

 哀愁はなく、人生の重みも表現出来ず、
 ギィーギィーと息苦しくなるヴァイオリンの音色に「はいOK!」の言葉をもらい
 一仕事を終える、ホテルの皿洗いの小生。
 方や芝居から足を洗い、家電屋のレジに立つ元女優。
 
 
 明日はもっと頑張ろう、、、俺。