落ち着く快感(会館)

mabikitei2009-01-20

M鉄ホールに小生が最初に立たせてもらったのは19歳の時でした。
「花咲くチェリー」という作品です。
主人公の息子のトムという役でした。
トムも設定では19歳という年齢。
小生も19歳という年齢でした。
しかし後で小生では「若すぎた」と言われました。
小生の役者の力量や経験からくる感情表現、
どれをとっても役者として未熟な小生がその役を演じるのは
無理がありました。
この作品では周りの先輩俳優さん達に大変なご迷惑をかけております。
たぶんブロッキングだったと思いますが、芝居を止めてしまった事があります。
それは超緊張のあまりに全然違う場面で舞台に出てしまったのです。
パニクッた小生はどうすることも出来ず、ただウロウロとしていたら、
主役の北村和夫さんから「止めるぞ!バカヤロー!なんで出てくるんだ!」と
舞台の上で滅茶苦茶怒鳴られました。
そりゃあそうですよね、だってトムがいてはいけない場面で出てくるのですから。
まあ〜そんな小生は楽屋でポツンと寂しく過ごした思い出があります。
 そうそう、この舞台の時ですが。
 舞台上でスタッフが雑談をしていたら、なんとフロントマイクが入っていて
声が楽屋に流れていたんだそうです。それで、やはり主役に呼び出しをくらって
怒られたという話を聞きました。舞台の上で余計な事は言わない方がいいです。
たとえジョークでもです。
そんな時は必ず音響さんにマイクが生きているかどうかを確認するようにしましょう。


 さてさてM鉄ホールの楽屋は非常に落ち着く楽屋です。
なにせ畳が敷いてあるのです。(これ意外と重要なんです)
しかも窓がある楽屋から見える景色はどこか懐かしい臭いを感じます。
小生が19歳の頃の劇団のM鉄ホール公演はクリスマスの頃にやっていました。
それが春先に変わっていったのですが、春は春で気候がよく、
楽屋でボーとして電車を眺めていた事があります。
 楽屋の大きさも様々で4人部屋から7~8人部屋(大部屋)もあり、
「Yっと亀」公演の時には、よく楽屋で横になって寝ていました。
小生、実は「花咲く〜」の時には何と個室をいただいたのです。
4人部屋に小生ただ一人。
その時に「これで最初で最後の一人部屋だぞ!」と言われた事を忘れません。
本当にそれ以後は個室もなく大部屋の楽屋でしたから(笑)

 さて先日の舞台の出来はどうだったか?
 幕が開くとモクモクとスモークが炊かれた舞台は真っ白でした。
そしてその煙が客席へと流れ込んでいたのです。
 小生が1回目に舞台に出たときに1・2列目のお客様がスモークを
嫌がって口元をハンカチで押さえる姿が見えました。
そして次に舞台に出たときにはマスクをしている人がいました。
それぐらいモクモクと舞台がしていたのです(笑)
まあ〜照明を格好良く見せるための手段でもありますからねえ〜。
かと思うと、2回目の公演の時の事です。
最初に舞台に出て行ったら、もう大きな口を開けて寝ているお客様がいました。
客席の1・2列目は舞台の照明が漏れて明るかったりします。
実は芝居を観てるようで、出演している役者に逆に観られています。
小生は絶対に1・2列目には座りません。
だって寝ている姿を観られるの嫌ですから(笑)



うそうそ。