録音、、、。

クラシックコンサートのステマネの時は録音担当も兼ねる。
舞台の袖にある録音機材のスイッチを入れるのだが、
こんな簡単な事を忘れそうになるときがある。
 本番直前で客席の空気や遅れて来る客の様子、
演奏者の緊張具合などを見ながら拍手で舞台に送り出す
のだが、その一連の流れの中でつい忘れてしまうときが
あるからだ。
 客席の拍手で気がつき間一髪で間に合った事が数回ある。
それ以来、本ベル前に入れることにしている。
 僕が以前、勤めていた事務所の社長は完全に忘れていて、
気がついたのは2部が始まるときだった。という失敗談を聞いた。
それ以来、社長は5分前の1ベル前に録音スイッチを入れることに
した。ところが演奏者が家に帰ってテープを聴くと、最初の五分間、
ただ客席のざわつきの声が入っているだけだから、これまたやめて
くれと言われた。とケラケラと笑っていたことを思い出す。



 一昔前はカセットテープだけだった。
 そのうちDAT(テープ)が出てきた。
 これは確か、夢のテープというキャッチコピーだと聞いたことがある。
通常のカセットテープの半部の大きさで録音された音は最高らしい。
そのうちにカセットテープからDATに変わると言われたが、MDやら
CD-Rとかデジタルが出てきて押されまくっている。
こんなご時世だからコンサートホールの録音機材もいろんなタイプに
対応している。だから時にはカセットテープ、DAT、MD、CD-R、
全部録音しといて、という演奏家の時には大変だ(笑)

 慌てて上から順番に録音スイッチを入れなければいけない。

舞台の袖ではいろんな事をやっているのだ、、、った。