受付、、、。

mabikitei2007-12-07

某N市のクラシックコンサートは盛んだ。
N市内にある大、中、小のコンサートホールの
どこかで毎晩必ずクラシックのコンサートが行われている。
つまり年間365日毎日クラシックが流れている
と言っても大袈裟ではない。
演劇では考えられないことだ。
しかし必ずしも全部のコンサートが満席ではない。
ガラガラの客席だってある。
でもみんな着飾ってクラシックを聴きに来る。
客層が違うのだ。
演劇だったら滅茶苦茶、普段着で来る。
家でくつろいでいる格好でくる。
全然敷居が高くない。
むしろパンツ一丁でも大丈夫。
(尤もそんな事をしてきたら捕まるけどね)


そんなクラシックコンサートの受付要員をしました。
さ〜て、受付に来るお客様は様々です。
以前、こんな事がありました。
受付に来たご婦人が「Aさんいませんか?」
と聞いてきました。
僕はどこかのスタッフだと思い、他の人に聞いて
走り回りますがAさんなんて人は
どこにもいません。すると、ご婦人のお客様は
手を振って「こっちこっち〜!」と大声で叫びます。
なんの事はない待ち合わせの約束をしたお友達の名前だったのです。
なぜそれを受付に聞きにくる?
こんな事は、日常茶飯事状態。
ある時は「自分の席に誰か知らない人が座っているから
何とかしてくれ」と受付に言いにきました。
すわっ!「ひょっとしてダブリで指定席を発行してしまったのか?」
慌てて確認をしに席に向かいます。そして座っているお客様の
チケットを見ると、全然別の公演のチケットだったなんて
嘘のような本当の事もありました。


 今日は受付を中継場だと思っているお客様が来ました。
一人のご婦人が菓子折を持って来ました。
そして「これをBさんに渡してください」と言います。
ところがBさんなんて人は出演者にもスタッフにもいません。
そこで「Bさんとはどなたのことですか?」と聞くと、そのご婦人は
「このコンサートの招待状をくれた人らしいのです」
と何の悪びれもなく言ったのです。

〜らしい? 〜何だそれは?
それにだいたいBさんて誰なんだ!
こっちが知るはずもない人だ!
そこで「申し訳ありませんが、それはお客様が直接、Bさんに
お渡しして下さいませんか?」
と言ったら「生ものなんですけど!」と意味不明な返事が返ってきた。
しかも、携帯でどこかに電話をかけ「預かってくれない!」と言い出すのだ。
そして自分の携帯を僕に見せて「代わって話をして」と差し出してきた。
僕は携帯を受け取り話をすることにしたのだが、、、。
だいたい無茶苦茶な話である、見も知らぬ客から、これまた
見の知らない客ににプレゼントを渡せと言うのだから。
僕は「あの〜BさんというのはどちらのBさんなんですか?」と携帯で話をした。
 そこでようやくわかった。
本当は電話の主が招待状をもらったのだが、自分が行けないので
人にあげたのだ。でもその人に申し訳ないから、
招待状を渡した人に菓子折を持たせ、
受付に預けろと言ったのだった。
最初のご婦人は言われるままにやっただけだった。
電話の主の話でようやく事がわかった。
そんなお客のストーリーなど知るはずもない!

 一体この人たちは受付をなんだと思っているのか?
 こんな人たちがいるために受付業務が崩壊することがよくある。


 さてそのBさんだが、、、幸いにして肩書きを聞いた瞬間に
僕は誰だかわかってしまったのだ。
早速、Bさんを見つけて、菓子折を預かっている事を告げると、これまた簡単に
「あ〜別にいらない。あげるよ」と返されてしまった(苦笑)

 ん〜なんか不思議な世界の連続です。