暗い舞台

mabikitei2007-10-09

東Bいんホールの舞台は最近、あまり芝居に使われることがありません。
年に数本ではないでしょうか。
それも、そばに某Nテレビ局がありますから、そこの主催の公演作品が
東Bいんホールで上演される程度ではないでしょうか。
二昔前はかなり演劇の公演がされていました。僕も何回も芝居を観たことがあります。
それでも今は小劇場が沢山出来ておりますので、敢えてここでやる必要はないのでしょう。
今では劇場(ホール)というより講堂と言った方がいいと思いましたね。
 さ〜て、これはブロッキング(照明や音響や立ち位置の合わせ)の最中なんですが、
演出家からマイクで他の役者が「もっと明るいところに来いよ!」と怒られておりました。
全体的に舞台の照明が暗いのです。
僕は以前やはり舞台の上で「暗い」と照明家の前で言って苦笑をかった事があります。
照明には照明の主張や表現があります。ただ明かりをあてるだけなら蛍光灯の下で
芝居をすればいいのです。だから照明なんていりません。
でも照明という仕事があり、照明家がいるのです。
だから舞台上には重要な存在なのです。
 その昔、僕は照明家に「顔に照明があたってなくて真っ黒だから前に出てこい!」と
怒られた事があります。
横から照らしているSSの明かりの中にいたのですが、僕の横に役者がたっていて
その役者の影に入っていて僕の顔が真っ黒だったみたいです。
それからは意識して照明の中に飛び込んで行くようにしています。
舞台の上ではいろんな事を感じて考えながら芝居をしなければいけないんです。
そのことが今になってようやく少しだけわかるようになりました。
 ところが今回の舞台は本当に暗かった。
そこで僕は上のバトンを見上げてみたら、、、なんと照明用のバトンは2本だけでした。
もちろん少ない明かりをカバーするために前明かりやピンスポットが用意されておりました。
 もうこうなったら自分から明かりの中に飛び込んで行くしかありません。
 「暗いから顔を上げろよ」とか「もっと照明を感じろ!」とかマイクの声が
響く中での舞台合わせ。
結局、最後までたどりつけずに仕込みの日が終わりました。