逃げた受付

mabikitei2007-10-07

7月から稽古を始めていた本番がようやく終わりました。
グットフレンズ公演「王女メディア」です。
全くもって何度稽古して台詞を口に出しても最後まで覚えられませんでした(苦笑)
こんな事は初めてでした。
それぐらい言いまわしがややこやしい台詞だらけでした。
同じ意味の内容を、表現を変えて何回も言っておりました。
だから言ってる本人もわからない。
つまり台詞に筋が通ってないので入ってこなかったのです。

 さて、話は変わって仕込みの日のことです。
午前10時にホールに僕は行きました。
表のロビーから入ったのです。するとロビーの長イスに若い女の人が座っていました。
髪の毛を頭の上でまとめて縛り、どこか暗い感じのする女性です。
彼女は長いすに座ったまま、下から僕をジロッと見上げてきました。
が、彼女からはなんの挨拶もありません。
その時、僕は「初めて見るスタッフだな〜?誰だろう?」なんて思いました。
彼女が座っていた長イスの回りには舞台で使う小道具が散乱して置かれてあります。
てっきり僕は小道具の人が仲間を連れて来たんだろうと思いました。
後で話を聞いたら舞台監督も僕と全く同じ事を思っていたみたいです。
 僕は頭をチョコンと下げて楽屋に行きました。
 午前中は舞台の仕込みや、買い出しで出かけておりバタバタとしておりました。
お昼過ぎに一段落した時です。演助兼制作のK君から「あの〜ちょっとお話が?」
と言われます。何だろう思って聞くと「受付をお願いしていた人が急に辞めたいとメールが入って帰っちゃったんです」
とウソのような本当の話を聞かされました。
「帰った?」よくよく話を聞くと、なんと朝ロビーで座っていた女の人が受付をやってくれる人だったんです。
しかもその女性が他にも受付をしてくれる人を集めてくる予定だったそうです。
ところが実際には受付要員も集めておらず、しかも無責任にも帰ってしまったのです。
一体、何しに彼女は朝から来たのでしょうか?
舞台監督と僕は呆れてしまいました。
仕方がないので僕が受付の準備をしましたが、今度は受付要員がおりません。
本番に受付が出来ない状態になりました。
そこで出演者のお母さんや、主催者の娘さん、おばあさん、振付けの先生、演出家やら
総出で本番の受付をしたみたいです。
まぁ〜ドタバタする小屋入りでした。