mabikitei2005-09-27

万博が終わってまだ2日しか経っていないのに何故か遠い昔の様に感じます。
今回のような大規模なイベントの仕事は始めてでしたが、このぐらいのプロジェクトになるとそれぞれの思惑が発生して、それぞれが綱引きをしている事がありありとわかりました。
これからいろいろと書いていこうと思いますが、全て僕の目を通したことです。
だから「本当は違うよ」なんて言われてしまうかもしれませんね〜笑〜。


 事の始まりは去年の夏前でしたかね、突然万博の仕事の依頼が来ました。
最初は座長のところに来たお話で「江古野博士(愛知県館:地球タイヘン大講演会に出演)を地元名古屋の役者で演じてもらいたい」とのこと。さっそく「やりましょう!」と飛びついて決まりました。企画書を読めば20分程度の公演でしかも頭と真ん中と最後の3箇所で登場。作品の内容といい、第1印象は「テーマパークの催し物」みたいに簡単に考えておりました。で、早速、役者選びです。名古屋のベテラン俳優を5〜6人ほど選び出し水面下でのリサーチ活動に入りました。実は最初の段階では、劇座の若手は名前も挙がりませんでした。それは企画書にベテラン俳優となっていたからです。しかし期間中4255ステージ(1日23ステージ×185日間)のステージをベテランだけで乗りきるのは難しいとの判断で「若手を入れて欲しい」との要望を出しましたら「では若手を入れた8人の役者で回そう」となりました。しかし不安もありましたので、若手になるべく声をかけて10人の役者で回そうと考えていました。
 夏が終わり、台本も第1稿・第2稿と出来上がってきます。ところがここからが毎日のようにころころと内容が変更されていく事になります。そのたびに呼び出しをされて打合せを重ねました。
時には「今すぐ」と言われて、アルバイトを途中で抜けて、慌てて駆けつけた事もあります。
また「明日東京に来て欲しい」と言われたこともありました。その時は丁重にお断りをしましたけどね〜笑〜。
 さてベテランの役者達に声をかけていったのですが、内容を説明した段階で断られました。理由は「体力」でした。僕もそれ以上強引にお願いするのを止めました、ただ一人、柾木さんを除いては。
柾木さんも「僕は出来ない!」と断って来ましたが「そんなことを言わないで・・・!」と嫌だ嫌だと言う人の名前を最後まで外しませんでした。それはただ“柾木さんと一緒に仕事が出来れば楽しいだろうなぁ”と思っていたからです。柾木さんには本当にごめんなさいです。
 若手を導入する案には某演出家は、あまりいい顔をしませんでした。
 座長に「期待してますから、いいですよね?」とよく言っていましたよ。
 座長はいつも苦笑いをして返事をしていました。
 僕は途中から「劇座の役者でやればいい」という気持ちになっていましたので、実はベテランの役者に積極的に声をかけるのをやめました〜笑。

つづく。