有能な

某国の劇団国会には有能なシナリオライターと演出家が、
そして個性的な役者が揃っている。
今となっては変なカリスマ性を持ち、国の歯車を狂わせた
総理の役を演じた変人呼ばわりされたK。
任期途中で体調が悪いから辞めたいと半泣きの総理を
演じたボンボンのA。
これまた任期途中で嫌になったと投げ出した総理を
演じたF。
そして漢字が読めず脳天気な総理を演じている、
坊ちゃん育ちのA。
ここしばらくの上演作品内容は二世俳優が演じる話が
次々と展開していく、、、それも政治力の話は殆ど皆無にだ。
そこで、ここで飽きさせないように喜劇役者を登場させた。
Nは地味ながらも意識朦朧な大臣の役を見事に演じ主役の
座を射止めた。しかしここで待ったがかかったのだ。
ある大物俳優Oがシナリオライターと演出家に進言。
自らの出番を作らせた。
それもなかなか憎いやり方である。
このままではヒーローになってしまうかも知れない。
でもそれは嫌だ。自分はやはり悪役が似合う。
悪役として演じきりたい。
ふてぶてしい面構えを最大限に生かすドラマにしたい。
お話は国民にお金を配り景気向上を図りたいと進むところに
新たなストーリー(献金という章)が組み込まれ展開し始めた。
この劇団の芝居は終わりが見えない。
延々と続くのだ。
それも国民、いや観客を無視して。