センチメンタル・ジャニー

よくたまに自分の背中を時間という壁に押されている感じがするときがある。
本番が近づくとその“壁”を特に感じる。
それは「時間は止まって待ってくれない」という気持ちがそう感じさせるのだと思う。
制作とか舞台監督で仕事に入っているときは
「ちょっと止まってくれると準備が出来るんだけど・・・!」
こう言う時は大概、気持ちの中で「あ〜時間がない!!!」と切羽詰まっているときだ。
ところがこれが役者とか演出の時になると
「今まで頑張って稽古してきたけど、仕方がない・・・稽古で積み上げてきたものを魅せよう」
となぜか少し諦めの境地になるから面白い。
もっともやれる事だけはやる。少しでもレベルアップが出来るように稽古はする。
その上での事だけどね。。。(^^ゞ


 先日、母親と老後の事について少し話をした。
時間はやはり止まってくれるわけもなく、どんどんと背中を押してくる。
自分ももうすぐ40に手の届くところまで生きてきた。
振り返ると「ん〜」と唸ってしまう(笑)。
寅さんの映画の中で“人生は後悔の繰り返し”というセリフがある。
これーなかなかの名セリフだと思う。
自分の事も親の老後の事も「その時に考えよう」では当然、遅いのだろう。
妹ははっきりと「この先の事を考えると恐い」と言う。
僕の奥さんも同じような事を言う。みんな不安を抱えている。
別に僕も何も考えていない訳ではないが・・・後になって後悔するより少しは考えときなさい。
と言われているように思えた。
だからと言ってじゃあ何が出来るのかと思うと何もなく、いま抱えている目先の事で
体と頭がグチャグチャである。
でもよく考えると進んでやっている仕事は僅かだけ。
大概の仕事は何か「無理なお願い」とか「他にいなくて」とか必ず前置きがつく。
もう少し要領よく、ずる賢く生きれたら人生も変わっていたかも?
なんてね。
これも後悔の一つかしら?
(^_^;)
だめねえ〜(笑)。


で「センチメンタル・ジャニー」という芝居を書きたいと思います。
ジャニーと言う青年が感傷的になっていくというただそれだけの内容の作品。
これ面白いと思う?
面白くないわなやっぱり・・・。