こちらも記念日、しかし。

今日は結婚してから一年になります。
まだ籍を入れていない僕たちはこの日に戸籍を入れるために準備をしてきました。
この一年、何回区役所に僕は通った事か。。。一週間前にも区役所に行き、最終確認をして、ようやく婚姻届に添付する書類4枚を揃えて今日の午後二人で提出しに行きました。ところが、、、僕の出生届けの欄に書いてあった、たった一行の文字「○○」。この○○のために受理されませんでした。僕らは受付で粘りました。
「おかしいじゃないか! 区役所が指定する書類を用意しているじゃないか!」
「ですから普通でしたらもうこれでよろしいのですが、、、この箇所が。」
「だからこうやって別の書類を用意して持って来たんだろう!!!」
「ですからショウマンさまが○○でない事、そして△△である事の証明を出来る書類があればいいのです。」
「それが無い場合はこの書類を持って来いとここに書いてあるじゃないか!」
「ですから、他に・・・何か。」
「はあ〜? そんなことは一言も記載してないじゃないか!じゃあこの外国人登録書が証拠になるだろう?」
「これは日本国が発行したものですから証明にならないのです。」
「何を言っとるんだ! 何でこの日本で日本国が発行した物が通用しないんだ? じゃあ何を信用すればいいんだ? 自分を証明出来るのもは何も無いじゃないか? 今、この場では日本も韓国も俺の存在を認めていないことになるんだぞ? そんなバカな話があるのか?」
「・・・・・ですから何でもいいんです。ご両親が△△であることが証明出きれば。そうすればショウマンさんも△△であるわけですから。」
「それがないからこうやって別の書類を用意して来たんだろうが!」
「ええ、でも法務省に提出するには不備なんです。」
「ちょっと待て。他の区役所ではこの書類でOKと言われているし、受理されているのも知ってるんだけど?」
「はあ〜でもここの区役所では無理なんです」
「よそは良くて、ここはダメ?」
「はい。」
段々受付のおばさんの目が潤んで来るのがわかってきた。
「これ以上、もうどうにもならないのよ」と受付のおばさんが目で訴えているのも判る。。。そりゃあそうだろう、上司は僕らのやり取りを聞いてるのに、奥に引っ込んだまま出て来ない。僕らは受付のおばさんに怒っても仕方がないことは重々判っている。半分は戸籍をほかっておいたこちらも悪い。ただ受理した後に問題にならないように証拠が欲しいと言われ続けた30分だったような感じがした。それに、これ以上おばさんを僕らと上司の間を行ったり来たりさせるのも可哀想なので、抗議することやめた。後日、新たな別の資料を用意して、また行くことにしました。それにしても役所は疲れるところだ。ちなみに○は北。△は南。
元々は○だったんです。この事は全然知りませんでした。ずっとずっと△だと思っていました。という事はやはり僕たちのご先祖さまはチャイナから来たことになります。△ではありえない「孔」の名字。一度、どのようにこの地に辿り着いたのか、探ってみたい気になりました。
さて結婚して一年。特別にまだ何も感じることはありません。だって始まったばかりですから。ただ僕の嫌いな言葉「同志」という言葉の意味を考える様になりました。
はあ〜でも何だかこの先、なにか大きなものに飲みこれそうな気がします。
自分でもどうにもすることが出来ないものに・・・。
(格好いい!)
こうして戦いが終わった二人は違う戦場(居酒屋)に向かい。やけ酒・・・否、結婚一周年を祝いに繰り出したのであった。
 
ちなみにこの物語はフィクションであります。
またこのメールを読むときは部屋の明かりをつけて、離れて見てくださいネ。